About the Course 持続発展学コースについて
現代社会が抱える様々な環境問題を解決できる力を養います
持続発展学コースは名古屋大学大学院 環境学研究科 都市環境学専攻に属しており、土木・建築系教員と化学・情報系教員が手を組んでできました。環境問題を幅広く研究・教育するために、今までの組織・学問領域の壁を破って生まれたグループです。
環境問題を実際に解決していくための様々なアプローチを研究する教員が集結し、環境問題やSDGsに関する幅広い知識と実践力を得ることができます。
環境学などの1つの専門領域に固執せず、経済や化学など関連する多分野の知見を得ることで、様々な要因が複雑に絡み合う現代の環境問題に対処できる力を養います。
持続発展学コース
各研究分野の概要
脱炭素・安全・スマート社会
これからの都市・国土は、脱炭素化・省資源化により地球環境負荷を大幅に低減すると同時に、気候変動により激甚化が懸念される巨大自然災害や、経済成熟期に起こりやすい人口減少・超高齢化社会などの諸課題にも対応し、人々が自然と調和した豊かな暮らしを永続的に享受できることが求められる。本分野では、持続可能な都市・国土の実現に資する、土地資源の有効利用、良質の建物・社会基盤ストックの整備や維持管理のための技術や制度の体系化に関する教育・研究を行う。
国土・都市・モビリティ―デザイン
都市,地域,国土を対象とした空間環境を良好に維持し発展させるためには,社会基盤施設を適切に計画し,維持管理するとともに,それらを効率的・効果的に運用する必要がある。本分野では,先進国・途上国の地域・都市が社会経済の発展段階に適応し,かつ災害や事故に強く環境・エネルギー的に持続可能な社会を作り上げるために,国土利用,交通ネットワークの計画・設計・運用,社会基盤施設の建設・維持管理を含めた総合的な計画・管理,それらがライフスタイルや環境などに及ぼす影響の分析・評価や政策に関する教育・研究を行う。
マテリアル・エネルギーデザイン
持続可能な社会を構築するためには,限られた資源に依存するのではなく,未利用や廃棄処理されていた資源を有効活用しなければならない。また,環境変化に伴う大気・土壌・水質汚染の浄化や再生を高効率,低コストで行う必要がある。そのためには,新しい環境機能性材料の開発と環境機能の付与や機能発現の制御などによる物質・エネルギー変換の最適化が求められる。そこで本分野では,機能性物質の設計やその機能性の評価に関する教育・研究を行っている。
環境システム・ストック型社会
社会の持続的発展と生活の安全・安心を確立するためには,自然と人工物との調和に基づく環境社会構造を理解し,複雑な環境問題に対処していかねばならない。本分野では,自然環境と社会とのつながりを理解する環境システム工学を礎とし、社会経済における物質循環・物質蓄積という視点から,ストック型社会・脱炭素社会・自然共生型社会・循環型社会の構築に関する教育・研究を行う。
地圏環境・リスクマネジメント
限られた資源を有効活用しつつ,持続的かつ安全・安心な地圏環境を構築するために,自然や人間活動に起因する様々な災害・環境リスク等を定量的に解析・予測・評価するとともに,これらを適切に軽減・予防・回避あるいは保有しながら社会全体としてリスクを効率よくマネジメントするうえで欠かせない社会経済的枠組みや,計画・設計手法,解析・予測・評価手法について包括的な教育・研究を行う。
持続発展学コース
取得可能な学位
- 博士 (環境学)
- 博士 (工学)
- 修士 (環境学)
- 修士 (工学)
持続発展学コースでは、博士(環境学)・博士(工学)および修士(環境学)・修士(工学)が取得できます。
各学位の取得要件については、持続発展学コース説明資料をご覧ください。
講義内容については、研究科ホームページのシラバスをご覧ください。
名古屋大学国際環境人材育成プログラム 対象コース
「名古屋大学国際環境人材育成プログラム」が提供する、オール英語のカリキュラムを当コースで受講できます(どの研究室に所属していても受講可能)。
英語での問題・課題解決力を習得することで、日本の環境問題にとどまらず、グローバルな視点を持ち、かつ国外での活躍の場を広げることが可能となります。
日本だけでは解決し得ない環境問題へと取り組みたい方には特に価値のあるプログラムです。
※必要単位を取得すると学位のほかに修了証(Certificate)が授与されます。
統合環境学特別コース
統合環境学特別コースは、博士後期課程を対象として、環境学研究科各専攻と生命農学研究科生物圏資源学専攻にまたがるコースとして平成22年度に設置されました。自分の専門に囚われず俯瞰力と現場力を身につけるプログラムです。環境学研究科及び生命農学研究科生物圏資源学専攻に所属する博士後期課程学生は、希望すれば、各専攻に所属しつつ、この特別コースを履修することができます。コースを修了した者には「修了証」が与えられます。
環境学研究科について
専門を深める地球環境科学専攻、都市環境学専攻、社会環境学専攻の3つの専攻と2つのセンターで構成され、それら異なる分野をつなぎ、連携するために、「持続性学」と「安全・安心学」という具体的な理念を掲げています。 異なる3つの領域を、2つの理念でつなぐことで、教育、研究、連携プロジェクト、さらに人的な交流も重層的になり、教育と研究の推進力を高めています。
環境学を支える自然都市社会を対象とした伝統的な専門分野を深化させるとともに専門分野の融合により環境問題解決への道筋を示しさらにその成果を専門分野の発展に還元させることを目標としています。
また、「文理融合の研究科」として文理にまたがる専攻間の連携によって持続可能かつ安全・安心な社会の実現をめざす環境学の研究・教育を実践しています。
都市環境学専攻について
都市環境学専攻は、「持続発展学コース」と「建築学コース」の2つで構成されています。生活の持続的向上のためのテクノロジーとコントロールシステム(持続性学)を模索しつつ、人の視点に立って、建築・都市・地域における自然環境―人工環境―人間環境の新たな関係(安心・安全学)を構築します。
Faculty Members 教員・研究内容
持続発展学コースは、環境問題を幅広く研究・教育するため、土木・建築系教員と化学・情報系教員が集結し、これまでの組織・学問領域の壁を破って生まれたグループです。 「脱炭素・安全・スマート社会」、「マテリアル・エネルギーデザイン,情報マネジメント,社会システム」、「ストック型社会・環境システム」、「地圏環境・リスクマネジメント」、「国土・都市・モビリティデザイン」といった5つの領域に分け、各領域に深い専門性を持つ教員陣が講義を担当しています。
脱炭素・安全・スマート社会
加藤 博和教授
都市・地域戦略,公共交通政策,環境評価,ライフサイクルアセスメント
発展途上国都市の Smart Growth, 成熟国都 市の Smart Shrink,QOLにもとづく社会資本・都市空間の評価,地域公共交通再生
岩松 将一准教授
持続可能なものづくり,有機合成化学,炭素系物質化学
有機化学物質の低環境負荷・低労力合成(つくる責任,SDGsゴール12),ヘテロ環状化合物の効率的合成法の開発と環境応用,ナノカーボン類(特にフラーレン)の化学的改質
藤田 壮客員教授
地域循環共生システム
地域循環圏の設計と評価,産業共生システム,統合型都市環境評価システム,循環経済都市マネジ メント
マテリアル・エネルギーデザイン
ジンチェンコ
アナトーリ准教授
環境資源化学,高分子材料化学, バイオマテリアル,ナノテクノロジー
廃棄バイオマス・廃プラスチックの再資源化と材料化技術,水質浄化,環境 負荷低減技術,ナノ材料・ナノ技術の開発
ストック型社会・環境システム
白木 裕斗准教授
エネルギーシステム学,気候変動緩和策,カーボンニュートラル社会
気候変動緩和策の技術・経済的評価,エネルギー消費行動分析,数理モデルを用いた電力システム・エネルギーシステム分析
平山 修久准教授
災害環境マネジメント学,衛生工学
災害廃棄物量の把握システム,災害廃棄物の処理実行計画,人口減少社会における配水管網の再構成のあり方
地圏環境・リスクマネジメント
Entrance Examination 入試情報
2025年(令和7年)年度第Ⅱ期(2025年 4月入学)
入試案内
持続発展学コースでは、理系・文系を問わず様々な分野出身の学生を幅広く受け入れており、入試制度もそれに対応したものとなっています。入試に関してよくお問い合わせいただく内容を中心に、特に注意していただきたい点を持続発展学コース入試案内にまとめました。
都市環境学専攻持続発展学コース
次回入試日程 2025年2月 ※募集要項は研究科HPで公開中です
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(2024年11月8日更新)
持続発展学コース 教育・研究内容、入試説明資料
まずはこちらの資料をご覧ください(2024年11月8日更新)
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